この石っころは何でしょう?

これは石灰石。漆喰の原料です。数億年前の貝やサンゴの堆積物、つまり化石です。これを焼いて、水に反応させて、すさや海藻糊などの材料を加えたものが漆喰。壁に塗られた後は、二酸化炭素を吸収して硬化し、再び石灰石へと戻っていくのです。塗り壁伝道師ニシタニです。

これは、石灰石を粉砕したものです。綺麗でしょ。漆喰の特徴のひとつにその美しい白さというのがあります。光をやさしく反射する白さでもあります。世界中で産出され、古くはピラミッド、万里の長城、ギリシャのアクロポリス、ボンベイ遺跡などでも使用されていた歴史のある材料なんです。ギリシャの島々やスペインや地中海の白壁もみんなこの石灰石を原料としています。

そして、これは珪藻土。珪藻という藻類の堆積物、化石です。色は少し茶色がかっています。電子顕微鏡で見ると、種を抜いた後のひまわりみたいな、ちょっと不気味な感じですが、水分の吸放湿性能が優れています。こちらは産出される場所が限られていることもあって、材料自体、漆喰よりは高価です。

粉砕されたものはこんな感じ。一般的に、漆喰はキメが細かく、珪藻土はざらついた、土感のある材料です。

そして、彼らが日本が誇る左官職人。左官の語源は、平安時代に、宮中の土木工事部門へ属(さかん)していたことで、官を与えられ、出入りが許されていたことにあります。高度な技術ということもあり、位の高い職業だったんです。

壁紙という安価で施工の早い量産品が一般化し、左官は減少の一途をたどりましたが、左官さんの企業努力や材料の改善ということもあり、費用も下がってきています。また、自然素材を生かすことや、これらの材料がもつ性能に付加価値を見出してくれる人々も増えていることも確かです。人々に自然素材に触れてもらうこと、世界に誇る左官職人がもっと日の目をみることを願って、塗り壁伝道師としてやっていきます。

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